第31回 塗料産業フォーラム’22

◇アンケートなどでいただいたご質問の回答

プログラム2-2 労働安全衛生法の新たな化学物質規制について◇講師:厚生労働省 吉見様
1. 化学管理物質主任者について、どの事業所でどのくらいの規模のところが対象になるのですか?
化学物質管理者については、業種・規模に関わらず、ラベル・SDS・リスクアセスメントの義務対象物質の製造、取扱い、譲渡提供を行う事業場で選任いただく必要があります。
2. がん原生物質の規制について:30年の保管が求められる作業記録ですが、塗料業界では比較的多種の物質を扱うことになると思われます。どの「物質」を何時間、どのくらいの量、どのような状況で扱った、と明記する必要があるのか、どの「原料」をどのような工程で使用した、程度で良いのかでかなり手間が変わってきますので、最低限の記録項目・詳細度について例を示していただけますと幸いです。
項目については安衛則第577条の2で規定しており、この内容を満たした上で、各事業場や各業界団体で記入しやすい様式で作成頂いて構いませんが、特化則の規定による特別管理物質の作業記録の様式の例を参考にする方法もあります。
従来から作成している作業日報等に安衛則で規定している記録すべき事項が含まれていればそれでも構いません。
なお、今後、様式例を示すことも検討いたしますが、多様な業種が対象になりますので、あくまで一例としての提示になると考えます。
3. がん原生物質の規制について:シリカのうちCAS:7631-86-9は結晶質・非晶質両方のシリカが該当するものとして扱われており、分類結果は結晶質シリカの情報に基づき区分1Aとなっております。
ところが、原料メーカーからは当該物質は非晶質のものを使用している、という情報を得ている場合が多数ありますが、その場合もがん原性物質(区分1)として各種規制が生じるのでしょうか?
がん原性物質として作業記録等の30年保存の対象となるのはリスクアセスメント対象物の範囲内となりますので、結晶質シリカを0.1%以上含むもののみが対象となります。
結晶質シリカの含有量が0.1%未満のものは対象となりません。
4. リスクアセスメントについて:過去、リスクアセスメントが義務化された際には、現に取り扱っている物質についてはリスクアセスメントの実施が努力義務となっていました。今回の改正ではどのような扱いになるのでしょうか?
施行後、当該物質を新たに製造・取扱いをする場合、製造・取扱い方法、設備等を変更する場合、対象物の危険有害性に変化が生じた場合等、安衛則第34条の2の7に規定される時期に、リスクアセスメントを実施する義務があります。
従来から取り扱っている物質を従来どおりの方法で取り扱う場合は、施行時においてリスクアセスメント実施義務の対象にはなりませんが、過去にリスクアセスメントを行ったことがない場合等には、化学物質リスクアセスメント指針に基づき、リスクアセスメントの実施に努める必要があります。
5. リスクアセスメントについて:ばく露を最小限にするための措置に関する規制が追加されますが、ばく露量の推定や測定は現に取り扱っている物質についても全て一定期間内に実施する必要があるのでしょうか?
ばく露の程度を最小限にする措置については、現に取り扱っているリスクアセスメント対象物についても、令和5年4月1日から義務対象となります。
プログラム3 2022年度以降のエネルギー業界動向について◇講師:みんな電力 竹野様
1. 電気料金が高騰を続けている今の状況で、むしろ再エネ電力の方が安いのでは?との印象を受けました。実際のところはどれくらいのコスト差があるのでしょうか?
再エネと通常電力のコスト差についてはエリアや、お客さまの電力使用量、使用方法により再エネのお見積もり金額が異なるので一概にはお伝えしにくいのですが、一般的には再エネの方が多少割り増しとなります。
2. 2030年の時点で省エネによるCO2排出量削減が達成できない部分は、再エネ電力購入を想定していますが、2030年直前で購入を希望しても、購入できないのではないか?との心配があります。再エネ購入のタイミングについてのアドバイスを頂けますと幸いです。
平均ではありますが10%~15%位の値上がりになっている需要家様が多いです。
プログラム5 カーボンニュートラルに向けた新塗装技術について◇講師:トヨタ自動車 村田様
1. 大型コンプレッサーを止め、小型コンプレッサーに変えエアー排出量を減らした・・・とのことですが、小型コンプレッサーにしたことで、一台にかかるメンテ、修理代等のコストが嵩むことはないのでしょうか。また小型コンプレッサーにしたことで管理する手間が増えてしまうのではないのでしょうか。
確かにメンテの対象数は増加しますが、大型のコンプレッサーと比べれば汎用サイズのブロワーの方がメンテや故障対応も容易である事、原動力からの配管が不要である事を見込むと保全費(修理費)は大きく変わらない見込みです。
2. インモールドコート工法についてですが、大量生産する上で色替えやプレス内の汚れ等が発生すると考えます。その際どのような方法で対策されておりますでしょうか。
まだ、開発中の技術であり、生産における課題は対応できておりませんが、質問の難しさも認識したうえで対策を検討しております。
3. インクジェット、はがせる塗装等、すでに開発に着手しいるのでしょうか。
"塗装レスにつながる各技術は、開発着手はしておりますが、まだまだ技術確立に至っておりません。(難しさを改めて認識したレベル) はがせる塗装は、KINTO向けに一部トライを開始しております。
https://youtu.be/5fK-lk_mvJ4"

塗料産業フォーラムのご案内

今年の塗料産業フォーラムも、昨年同様、WEBセミナー方式で開催いたします。

経産省・厚労省から最新の法改正に関する説明、ゲスト講師より、脱炭素経営、サスティナブルへの取り組み、カーボンニュートラルに向けた新塗装技術について、ご講演いただきます。

多数の皆様のご参加をお待ちしております。

開催概要

日時

2022年12月9日(金)13:00 ~16:45 東京塗料会館より配信
 ※9日は12:50からアクセス可能です

2022年12月12日(月)13:00 ~16:45 録画配信(オンデマンド)

参加費 2,000円(含テキスト代。テキストは事前送付します。)

申込み締切り

2022年11月25日(金)→28日(月)まで延長しました。
※締切り日以降もお申込みいただけますが、当日までに予稿集がお手元に届かないことをご了解下さい。

講演内容

時 間 講演詳細(講師敬称略)
13:00〜13:05 事務局連絡
13:05~13:10
1. 開会の挨拶
(一社)日本塗料工業会 会長 毛利 訓士
13:10~14:10
2. 化学物質法規制の最新動向
1) 化管法の概要・見直し及びPRTR電子届出について(~13:30)
~令和5年4月に対象物質が変わります~
経済産業省 製造産業局 化学物質管理課 化学物質リスク評価企画官
濱口 千絵
2) 労働安全衛生法の新たな化学物質規制について(13:30~)
厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 化学物質対策課 化学物質評価室室長補佐
吉見 友弘
14:10~14:55
3.2022年度以降のエネルギー業界動向について
~資源価格高騰下における脱炭素経営の具体策とは?~
株式会社UPDATER(旧:みんな電力株式会社)
みんな電力 ソリューション営業部チームリーダー
竹野 渉
14:55~15:05 【10分休憩】
15:05〜15:50
4.私たちは責任を果たします~エボニックのサステナビリティアプローチ~
エボニックジャパン株式会社 コーティングアディティブズ部シニアマネージャー
徐 彩宣
15:55〜16:40
5.カーボンニュートラルに向けた新塗装技術について
トヨタ自動車株式会社 車両製造技術開発部 主査
 村田 亘
16:40〜16:45
6.閉会の挨拶
(一社)日本塗料工業会 専務理事 原川 浩美

 ※内容変更があった場合はこのページで告知いたします。
・資料(予稿集)のみご希望の方は、お問い合わせ下さい。

開催要領とお申し込み方法

1. 参加費
2,000円(会員、一般とも。税込み。)
※テキスト代含む。テキストは事前送付します。
  • ・自動返信メールにお振込先を記載いたします。
  • ・金融機関の払込受領書、もしくは払込完了画面をもって領収書に代えさせていただきます。
  • ・お申込み締切日までにお振込みください。
  • ・お申込み締め切り後、準備が整い次第、予稿集をお送りいたします。
  • ・お申込み締切日までにお振込みが確認できなかった方には、請求書を予稿集に同封させていただきます。
  • ・締切日を過ぎたお申込みの場合、開催日までに予稿集がお手元に届かないことをご了解下さい。
  • ・お振込み後や予稿集発送後のキャンセルの場合、返金いたしません。セミナー配信時に視聴が出来なかった場合は、予稿集をもって代替とさせて頂きます。予めご了承願います。
2.お申込み締切日 2022年11月25日(金)→28日(月)まで延長しました。
※締切り日以降もお申込みいただけますが、当日までに予稿集がお手元に届かないことをご了解下さい。
3.お申込み方法 ありがとうございます。締め切りました。
利用システム
  • Zoom ビデオウェビナー利用予定
  • ・セミナー接続のご案内はお申込み締切り後に、メールにてお知らせいたします。
  • ・セミナー配信時に、通信不良を含み視聴できなかった場合は、お送りする資料をもって、代替とさせていただきます。
  • ・お申込み1名様につき受講者は1名となります。

受講方法

お問い合わせ

(一社) 日本塗料工業会内 「塗料産業フォーラム」事務局
〒150-0013
東京都渋谷区恵比寿3-12-8 東京塗料会館1F
TEL:03-3443-2011 Fax:03-3443-3599
E-mail:
■主催:(一社)日本塗料工業会  ■協賛:日本塗料商業組合・(一社)日本塗装工業会