Q&A: 労働安全衛生法関係政省令改正説明会 Q&A

2022年7月8日に配信した説明会のQ&A集です。(掲載日:2022年7月21日)
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Q1 SDSの第3項目の「組成及び成分情報」の化学物質の含有量表示について、改正前は10%幅での記載でしたが、今回の法改正で10%幅記載ができなくなると改正されたのでしょうか。パブリックコメントでは終始10%幅を持たせないため、と記載されていたように思いますが、今後10%幅の表記は許容されないのでしょうか?
今回の改正によって、組成については原則、重量%による通知となりましたが、製品の特性上、含有量に幅が生じるものについては、合理的な範囲での幅での表記が可能です。従前の一律10%刻みの表記ではなく、物によって3%や5%の幅での表記となります。本件につきましては、改正省令の公布と同日(5月31日)に施行通達(基発0531第9号)を発出しており、こちらにも記載しています。
Q2 安衛法施行令別表第9の対象物質と化管法第1種指定化学物質で、同じ物質であるが各法令での名称が違う場合、例えば、CAS番号111-77-3の物質は、安衛法施行令別表第9では、政令番号224の5 ジエチレングリコールモノメチルエーテル(別名メチルカルビトール)となっていますが、化管法施行令の管理番号751では、2-(2-メトキシエトキシ)エタノールとなっています。こういう場合、SDSやラベルにどちらの名前を表示すれば良いのでしょうか。また、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(別名メチルカルビトール)は、別名もセットでラベル表示やSDSへの記載を行わなければならないのでしょうか。それとも、どちらか片方の名称の表示や記載が許されるのでしょうか。
安衛法、化管法や毒劇法での物質の名称が異なる場合、それぞれの法令の名称を表記することが一番分かり易いと思いますが、物質が特定できる場合は、どちらかの名称のみを表記しても問題ありません。別名については、必ず表記しなければならないということではなく、記載してもしなくても結構です。
Q3 SDS等における通知事項に、「想定される用途及び当該用途における使用上の注意」が追加されましたが、どの程度具体的に書いたら良いのでしょうか。例えば、「想定される用途:塗料用」、「使用上の注意:塗料以外の用途に使用しないこと」のような記載で構わないでしょうか。
「想定される用途及び当該用途における使用上の注意」はJISにおける「推奨用途」と「使用上の制限」に該当するものです。この事項については、日本化学工業協会がホームページでSDSの記載例を公開していますので、その記載例を参考にしてください。
Q4 色は無限に存在するため、発注を受けた色に塗料を調色する場合は、原色塗料を任意の割合で調合することになり、混合割合も無限に存在します。このような調色前提の塗料は「製品の特性上含有量に幅が生じるもの等」に該当すると判断して問題ないでしょうか。
原則は一つの製品に対して一つのSDSでありますが、ご質問のようなケースで、危険有害性などの内容が全く変わらず、配合によって成分の含有量だけが若干違ってくるような場合は、一つのSDSにまとめ、合理的な範囲内で含有量を濃度範囲で示すことも可能です。
Q5 SDSに記載する「保護具の種類」はどの程度具体的に記載するのが良いのでしょうか。例えば、「保護メガネ着用」程度の記載で宜しいでしょうか。
「保護具の種類」に記載するのは、推奨用途での使用を想定した場合に、吸入や皮膚接触を防止するための保護具の種類になります。本改正内容に沿った具体的なSDS記載例を日本化学工業協会がホームページで公開していますので、その記載例を参考にしてください。
Q6 SDSの第9項目の「物理的及び化学的性質」に記載する小項目について、例えば、「相対ガス密度」や「粒子特性」は液体の場合には明らかに関係ない項目なので、項目自体を記載しなくても良いでしょうか。
当該項目は、JISZ7253に沿った項目であり、JISでは「この項目には、次の事項に該当する場合には、その情報を提供する。」とされています。よって、該当しない場合には、記載する必要が有りません。
Q7「成分の含有量」について、重量パーセントを通知しなければならない、とありますが、小数点以下も含めて表示する桁数は決まっているのでしょうか。例えば、含有量が4%としたとき、整数の4%の表示で良いのか、4.0%とすべきでしょうか。また、労働安全衛生法の通知が必要な物質の閾値で0.1%というのはよくありますが、その場合は、整数で表示するのではなく、0.3%や0.5%と通知することになるのでしょうか。
労働安全衛生関係法令では、SDSに記載する含有量の有効数字の桁数を定めていませんので、製品によって合理的な桁数で記載していただくことになります。裾切り値のあるものについては、裾切り値以下か以上かが分かる形で記載しなければなりません。また、化管法では有効数字が2桁と決まっていますので、化管法と安衛法の両方対象になっている物質は2桁での記載となります、
Q8 厚生労働省作成の資料では、「ラベル表示・SDS等」という表現をよく見ますが、ラベルやSDS以外にも化学物質の通知を義務としているものがあるのでしょうか。
法律では通知を義務化しており、その通知の手段が一般的にはSDSとなります。法律上は、SDS以外の手段で通知を行っても違反ではないので、通達等ではラベル表示・SDS等という表現になっています。
Q9 SDSの通知事項に新たに「想定される用途及び当該用途における使用上の注意」が追加されます。自社のSDSには既に「推奨用途」と「使用上の制限」の2項目を別々に記載しておりますが、この記載方法で宜しいでしょうか。また、「想定される用途及び当該用途における使用上の注意」とは若干表現が違いますが、自社のSDSでの表現をまとめた「化学品の推奨用途および使用上の制限」としてもよろしいでしょうか。
「想定される用途及び当該用途における使用上の注意」は法令上の用語としてこのような表現になっていますが、JISでは「推奨用途」と「使用上の制限」に該当し、ご質問の記載方法で問題は有りません。
Q10 SDS等の「人体に及ぼす作用」の定期確認と更新については、「直近の確認を行った日から起算して5年以内ごとに1回、記載内容の変更の要否を確認し、変更を行う必要があると認めるときは、当該確認をした日から1年以内に変更を行わなければならないこと。また、変更を行ったときは、当該通知を行った相手方に対して、適切な時期に、変更内容を通知する」とあります。この改正内容に対し、「5年以内に一度、定期的に記載内容の変更を確認した上で、全製品を対象にSDSを一斉更新して、ホームページに掲載するSDSを全品アップデートする。その際、同時に製品全般にかかわる更新概要をホームページやレターにて顧客に通知する。」という対応を採ろうと思いますが、この方式で宜しいでしょうか。
ご質問の方法で問題ありません。5年以内毎に1回の記載内容の確認と、その確認後の1年以内の変更につきましては、一斉更新でも物質毎の更新でも、個々の会社のやり方で実施していただければ結構です。本質問に関連し、5年以内毎に1回の記載内容の確認と、その確認後の1年以内の変更についてはR5年4月1日施行ですが、施行日の時点で存在しているSDSについては、R10年3月31日までに、1回目の記載内容の確認を行わなければなりません。
Q11 今回の改正で、製造許可物質、有機則、鉛則、四アルキル鉛則、特化則の対象物質は、SDSの成分及び含有量の省略はできない、となりましたが、含有量の幅の記載は可能でしょうか。また、厚生労働大臣がばく露の濃度基準を定める物質については、成分の記載は省略できないとなっていますが、含有量の記載については、どう考えれば良いのでしょうか。
製造許可物質や特化則等の対象物質の含有量については、重量%の記載が原則ですが、製品の特性上含有量に幅の生じるものについては、濃度範囲による記載も可能です。また、厚生労働大臣がばく露の濃度基準を定める物質について、営業秘密に該当する場合は含有量の記載を省略できますが、別途、秘密保持契約や事業者間で合意した方法で、含有量を通知する必要があります。
Q12 厚生労働大臣が別途定める物質(ばく露濃度基準値が設定される物質)については、SDSの成分名の省略は不可となりますが、労働安全衛生法の通知義務の裾切値との関係がよく分かりません。例えば、裾切値が0.1%未満に設定されている物質で、含有量が0.02%などの裾切値以下でも、ばく露濃度基準値が設定された物質であれば、GHSの区分判定への影響の有無にかかわらず、成分名は記載する必要がありますでしょうか。また、記載する場合はSDSの3.組成及び成分情報に記入することで良いのでしょうか。それとも、別の項目に記載するのでしょうか。
裾切値未満の物質については、表示や通知の義務は無いので、SDSに記載する必要は有りません。記載する場所については、「組成及び成分情報」や「適用法令」で問題ありません。
Q13 今年の1月11日に発出された基安化発0111第1号には、労働安全衛生法施行令の別表第9に追加される予定の物質のSDSへの記載例が載っております。記載例(名称等を表示すべき危険物及び有害物(法第57条第1項、施行令第18条第1号、第2号別表第9)(○年○月○日以降)、名称等を通知すべき危険物及び有害物(法第57条の2、施行令第18条の2第1号、第2号別表第9)(○年○月○日以降)、危険性又は有害性等を調査すべき物(法第57条の3)(○年○月○日以降)。別表第9に追加される予定の物質が多い場合、この記載例通りに記載すると、SDSが非常に見づらいものとなってしまいます。例えば、この例に記載のある「法第57条第1項、施行令第18条第1号、第2号別表第9」は省略しても良いでしょうか。
1月11日の通知には、法令上厳密で一番詳しい形で記載されているので、非常に長くなっています。同趣旨の内容と分かれば、記載例と異なる表現であっても構いません。
Q14 今回の改正により、「労働安全衛生法等の一部を改正する法律等の施行等(化学物質等に係る表示及び文書交付制度の改善関係)に係る留意事項について」も改正され、基安化発0531第1号として通達されており、この通達では「表示事項のうち「成分」について、平成26年の法改正で法第57条第1項の規定による表示義務がなくなった後も表示することが望ましいとしていたが、表示対象物の増加に伴い表示が困難となっているため、削除したこと。なお、引き続き「成分」を表示することは差し支えないこと。」とあります。  一方、日塗工では業界として使用することが多い、エポキシ樹脂の硬化剤に対して、昭和51年に発出された基発477号の「エポキシ樹脂の硬化剤による健康障害防止のための基準 10表示等」に則り、含有する主な成分を容器に表示することを指導しています。今回、「労働安全衛生法等の一部を改正する法律等の施行等(化学物質等に係る表示及び文書交付制度の改善関係)に係る留意事項について」が改正され、表示事項のうち「成分」は削除されましたが、基発477号の 10表示等の内容は、今後も有効と考えて良いのでしょうか。
昭和51年の基発477号は今回改正しておりませんので、その内容は現在も有効です。従いまして、基発477号の対象物質については、引き続き表示をお願い致します。
Q15 SDSの組成及び成分情報は、「営業上の秘密に該当するときはその旨記載の上省略可とする」となっています。これについて、別の説明会などでは、厚生労働省からガイドラインが出るとのお話がありましたが、いつ頃ガイドラインは出るのでしょうか。省略可とする場合の記載方法のガイドラインがないと、現行のSDSの改訂が出来ませんので、ガイドライン待ちの企業も多いかと思います。
今回の政省令改正と同時に発出された基発0531第9号の第4細部事項(令和6年4月1日施行)の4 SDS等における通知事項の追加及び含有量の重量パーセント表示(2)安衛則第34条の2の6関係イに記載があります。また、日本化学工業協会のSDSの記載例も参考にしてください。
Q16 基安化発0531第1号(別紙2)のⅠ 化学物質等に係る表示制度の改善関係、第1 容器・包装等に表示しなければならない事項、1名称(法第57条第1項第1号イ関係)について、(1)化学物質等の名称を記載すること。ただし、製品名から含有する化学物質等が特定できる場合は、製品名を記載することで足りるとありますが、製品名だけで特定出来ない場合は、成分名を表示をすることが必要でしょうか。成分名を表示する場合は、どれ位の数の成分名(化学物質等の名称)を記載する必要があるでしょうか。例えば、「1名称:トルエン等」でも良いでしょうか。
名称については、今回の改正で取り扱いの変更はしていません。JISZ7253では、化学品の名称(化学物質又は製品の名称)を記載することとされており、製品名を記載するとともに、SDSの成分及び含有量の項目に、含有する成分の名称を記載することで問題ありません。
Q17 No.16の質問に関連し、製品名から含有する化学物質等が特定できる場合の例として、業界で一般的に通用している名称は許されるのでしょうか。例えば、MEK(メチルエチルケトン)やIPA(イソプロピルアルコール)というような表示でも良いでしょうか。大体の成分が推察できる名称、例えばラッカーシンナー(トルエン、酢酸エチル等)、塗料用シンナー(ミネラルスピリット等)は許されるでしょうか。
MEKやIPAなどの名称や製品の名称で問題ありません。SDSに具体的な成分名を記載することで、製品に含有される化学物質等を特定することとなります。
Q18 No.16の質問に関連し、名称として製品名を記載していても、その製品名から化学物質を特定出来ない場合は、法令違反となるのでしょうか。そういう場合においても、SDSが一緒に有れば、良いのでしょうか。
名称として製品名を記載した上で、SDSに成分と含有量を記載することで化学物質等を特定できれば問題ありません。
Q19 別容器で保管する場合の名称及び人体に及ぼす作用の明示について、他容器に一時的に移し替えるだけで保管せず、その場で使い切る場合等は保管に該当しないため、対象とはならない、とパブコメの回答に有りましたが、例えば、製造現場において、翌日に製造するための仕込み原料を測り取って、調合タンクそばに準備しておく場合(一時的であっても日をまたぐケース)や原料を計量する人と調合タンクに仕込む人が別の場合は、保管に該当するのでしょうか。
一時的であっても日をまたぐケースは、使用するまでに誤って別の人がその原料に触れたりする場合も考えられるため、名称及び人体に及ぼす作用の明示が必要です。計量する人と仕込む人が別の場合、同じ作業場で同時に作業する時は明示の必要はないと思われますが、別の場所へ運んだり、途中で別の人が介在する場合などは明示が必要です。
Q20 化学物質管理者についてお尋ねします。塗料メーカーはリスクアセスメント対象物の製造事業場に該当すると思われますので、化学物質管理者には専門的講習の修了者を選任しなければなりませんが、事業所毎に選任する必要もあり、専門的講習を受講しなければならない人の数は、全国的にみると相当な数になると思われます。どれくらいの数の機関や会社が専門的講習を主催するのか分かりませんが、実施される講習の受講者に対して受講希望者が多すぎて、受講を希望していてもR6年4月1日までに専門的講習が修了しないことが考えられます。そのような場合、専門的講習を受講していない者を、専門的講習を受講することを前提で化学物質管理者に選任しても良いのでしょうか。
化学物質管理者の選任については、令和6年4月1日施行としていますので、それまでに化学物質管理者として必要な講習を受講し、適切な者を選任していただくようお願いします。化学物質管理者については、専門的講習のカリキュラムを定める告示を8月下旬頃に制定する予定です。制定後に各種講習機関で講習が開始されると思われますし、自社で実施することも可能です。厚生労働省としても令和6年3月末までに必要な方が講習を修了できるように、委託事業でテキスト等を作成して公表する等の支援を実施してまいります。
Q21 化学物質管理者の専門的講習を受けるにはどうすればいいのでしょうか。どういう団体、機関、会社が開講するか教えて下さい。労働基準協会などで受講できるでしょうか。
講習機関に対する登録等の規定はありませんので、どのような機関が講習を実施するかを国が把握する制度にはなっていません。これまで労働安全衛生法関連の講習を実施してきた機関等で講習が開催されると思われますし、自社で実施することも可能です。なお、厚生労働省でも、委託事業でテキスト等を作成し、公表する予定です。
Q22 リスクアセスメント対象物の製造会社の営業所で、毒物劇物販売業に登録しているが、その営業所ではリスクアセスメント対象物を直接取扱っておらず、倉庫会社への保管・出庫の指示、運送会社への配送指示、販売管理を行うだけの場合、化学物質管理者を設置する必要があるのでしょうか。
リスクアセスメント対象物の取扱いがなくとも、譲渡・提供を行う場合は、化学物質管理者の選任が必要となります。運送会社への指示だけなどの場合は、選任の必要はないケースも考えられます。また、毒物劇物の販売をすることは、安衛法上の譲渡・提供となりますので、化学物質管理者の選任が必要になります。なお、「譲渡」とは、有償、無償を問わず所有権の移転を伴う行為を指し、「提供」とは、所有権を留保したままの「渡す」という事実行為を指します。個別のケースについて疑義がある場合は、労働基準監督署に相談し、その指示に従ってください。
Q23 化学物質管理者選任についてお尋ねします。パブコメでは「事業場毎に最低一名選出」となっていましたが、一つの事業場(事業所)に複数の工場が有る場合は、工場毎に最低一名を選任する必要性があるでしょうか。
安衛法上の事業場の定義は、これまでと変わるものではありません。監督署への各種届出等を事業場単位で行っていると思いますので、その事業場単位で1名選任することで構いません。
Q24 地方では営業所に併設される調色サービスステーションで、子会社が調色品を製造しています。このような地方の調色サービスステーションでは、調色マンが人員として多くて3名程度、場所によっては1名で運営しているところもあります(営業所に併設させていますが、子会社の一部門であり、指揮命令系統は営業所長とは別となります)。法令では事業場に1名「化学物質管理者」を選任することとなっていますが、これら調色サービスステーション1カ所毎に「化学物質管理者」を選任しなければならないのでしょうか。それとも、営業所と調色サービスステーションは別会社でありますが、同じ敷地にある一つの事業場とみなして、「化学物質管理者」を1名選任すれば良いのでしょうか。
事業場の単位の判断に当たって、個別の事案で疑義がある場合は、労働基準監督署にご確認ください。
Q25 リスクアセスメント対象物を製造、取扱いする事業場では、12時間の専門的講習を修了したものが化学物質管理者に選任されますが、12時間の講習では、提示されている化学物質管理者の職務を遂行できるとは思えません(特に混合物のSDS作成)。大学の化学系学科卒業レベルの物質の知識が要求されると考えられ、中小企業では人材が確保できないのではないでしょうか。また、中小企業では製造部門の人手が不足しており、化学物質管理者の職務を滞りなく進めるのは難しいと考えられます。
化学物質管理者の職務は、化学物質のラベル・SDSの作成等を「管理」することであって、作成等の業務を必ずしも自らが行う必要はありません。作成の業務は、従前の担当者が引き続き行い、化学物質管理者がその業務を管理するということで差し支えありません。厚生労働省では、化学物質管理者の職務に必要な情報について、順次提供してまいります。また、職場の化学物質の管理に関する相談窓口については、来年度以降も継続して開設していくことを考えていますので、こちらもご活用ください。
Q26 塗料の様に数多くの化学物質や製品を取り扱う業種は、化学物質管理者の負担が大きい懸念があり、1年~2年の猶予では準備期間が足りないと思われます。
厚生労働省では、化学物質管理者の職務に必要な情報について、順次提供してまいります。また、職場の化学物質の管理に関する相談窓口については、来年度以降も継続して開設していくことを考えていますので、こちらもご活用ください。
Q27 保護具着用責任者の選任は、化学物質管理者と同じでも良いでしょうか。化学物質管理者と別に選任しなければならないでしょうか。
両方の職務を適切に実施できるのであれば、兼任していただいても構いません。職務の量に応じて、兼任することが難しいのであれば、分担してください。
Q28 保護具着用管理責任者の選任について、保護具に関する知識及び経験を有すると認められる者がいない場合、保護具の管理に関する教育を受講した者を選任すること、とありますが、"保護具の管理に関する教育"はどこで受講ができますか。
保護具着用管理責任者の教育カリキュラムにつきましては、現在検討中です。
Q29 化学物質管理専門家の要件はいつ頃告示を予定されていますか。
化学物質管理者と化学物質管理専門家の告示については、7月8日から8月6日までパブリックコメントを実施しており、その後、必要な手続きを経て8月下旬頃に告示を制定する予定です。
Q30 ばく露濃度基準値設定物質とその濃度基準や、作業環境測定の方法は、いつ頃公示される予定でしょうか。リスクアセスメントの実施、施策の有効性の確認を考えると施行日の1年以上前には公示が必要と考えます。
ばく露の濃度基準値設定物質とその濃度基準値は、今後専門家による検討を経て、パブリックコメント等の手続を実施した後、告示を制定する予定です。告示を制定後は施行まで1年程度の期間を置く予定です。今年度中に1回目の対象物質と濃度基準値を告示で定めて、R6年4月の施行を想定しています。
Q31 ばく露評価にあたっての実測の要否や測定方法の選択、測定頻度などは、いつ頃公示されるのでしょうか。
ばく露評価の測定方法や、その頻度などについては、専門家による検討を経て、順次お示しする予定です。
Q32 リスクアセスメント対象物に関する事業者の義務として、リスクアセスメント対象物のうち、一定程度のばく露に抑えることで労働者に健康障害を生ずるおそれがない物質として厚生労働大臣が定める物質は、労働者がばく露される程度を、厚生労働大臣が定める濃度の基準以下としなければならない、とあります。これについては、新たに作業環境測定を行うべき物質が増えるという認識でよろしいでしょうか。その際、新たに行う作業環境測定は作業環境測定士が実施する必要があると考えますが、その認識でよろしいでしょうか。
リスクアセスメント対象物が、濃度基準値以下であることの確認のための方法は、安衛法65条に基づく作業環境測定とは異なります。この確認の方法については、施行通達(基発0531第9号)でお示しした、①個人ばく露測定の測定値の濃度基準値を比較する方法、作業環境測定(C・D測定)の測定値と濃度基準値を比較する方法、②作業環境測定(A・B測定)の第一評価値と第二評価値を濃度基準値と比較する方法、③厚生労働省が作成したCREATE-SIMPLE等の数理モデルによる推定ばく露濃度と濃度基準値と比較する等の方法のほか、別途定める事項を専門家の検討を経て、順次お示ししていく予定です。
Q33 リスクアセスメント対象物質の増加に伴い、その物質の作業環境測定が必要と考えますが、測定方法やその方法を決めるための基準はあるのでしょうか。特化物等の作業環境測定の様に、専門業者に依頼すれば全物質に対応できる体制になるのでしょうか。
リスクアセスメント対象物が、濃度基準値以下であることの確認のための測定は、安衛法65条に基づく作業環境測定とは異なります。この確認の方法については、施行通達(基発0531第9号)でお示しした、①個人ばく露測定の測定値の濃度基準値を比較する方法、作業環境測定(C・D測定)の測定値と濃度基準値を比較する方法、②作業環境測定(A・B測定)の第一評価値と第二評価値を濃度基準値と比較する方法、③厚生労働省が作成したCREATE-SIMPLE等の数理モデルによる推定ばく露濃度と濃度基準値と比較する等の方法のほか、別途定める事項を専門家の検討を経て、順次お示ししていく予定です。
Q34 第146回労働政策審議会安全衛生分科会の資料などでは(本日の資料では1-2(2))、がん原性のある物質として厚生労働大臣が定めるもの(がん原性物質)は厚生労働大臣告示で示す予定となっていますが、公布はいつ頃になるでしょうか。また、これからは、労働安全衛生法第28条第3項に基づいた指針(いわゆるがん原性指針)の対象物にGHS分類で発がん性区分1の物質が追加されるということで宜しいでしょうか。
労働政策審議会安全衛生分科会の資料や本日の資料では、案としてお示ししていますが、詳細につきましては、現在検討中です。今後、専門家による検討を経て、告示を制定する予定です。この「がん原性物質」は、従来のがん原性指針の物質とは対象範囲が異なってきますので、がん原性指針に追加するのではなく、別の告示を定める予定です。
Q35 作業環境測定結果が第3管理区分の事業場に対する措置の強化において、個人サンプリング測定等による測定結果、測定結果の評価結果を保存することとあり、その中でクロム酸等は30年間と記載されていますが、クロム酸等の「等」は他にどんな物質が該当するのでしょうか。
特化則第36条第3項に、作業環境記録を30年間保存しなければならない物質を「クロム酸等」として規定しています。このうち、特化則第36条の2第1項に基づく作業環境の評価が義務付けられている物質が対象となり、数十物質が該当します。
Q36 作業環境測定結果が第3管理区分となり、対策を実施して測定した結果、区分2となったが、その半年後の測定では再度第3管理区分となってしまった場合は、対策を実施しても改善されない場合に該当し、外部の専門家の判断を仰ぐ必要があるのでしょうか。それとも、再度自社内で改善を実施すればよいのでしょうか。外部専門家の判断を仰ぐタイミングをご教授ください。
今回の省令改正では、作業環境測定結果が2回連続で第3管理区分となった場合、外部専門家の意見を聞くことを義務づけたものです。左記質問の様に、第3管理区分⇒第2管理区分⇒第3管理区分となった場合は、外部専門家の意見聴取は不要です。外部専門家に意見聴取するタイミングは、2回連続で第3管理区分になった後、遅滞なく行う、と省令で規定しています。
Q37 化学物質管理の水準が一定以上の事業場の個別規制の適用除外についてお尋ねします。特化則の第2条の2第1項に、令別表第三第二号11の2、18の2、・・・に掲げる物を製造し、又は取り扱う業務に係る第44条及び第45条の規定の適用については、この限りでない、とあります。この条文は、ここで規定されているクロロホルムや四塩化炭素等を1%以上含有する製剤について、第44条、第45条の適用を外れる、ということの記述であって、化学物質管理の水準が一定以上の場合の特別規則の適用除外とは関係ないという解釈でよろしいでしょうか。
特化則第2条の2第1項の適用除外の規定は、今回変更しておらず、当該条文における「第44条及び第45条の規定の適用については、この限りでない」とは、適用除外にならない、つまり、保護具などの備え付けはしなければならない、ということを意味します。化学物質管理の水準が一定以上の場合の特別規則の適用除外については、今回の改正で特化則の第2条の3として新設し、この他に有機則などの他の規則についても、新たに条文を新設いたしました。特化則の第2条の3では、適用除外の認定を受けた場合でも、特化則第43条から45条の適用は除外されません。
Q38 化学物質管理の水準が一定以上の事業場の個別規制の適用除外についてお尋ねします。化学物質管理の水準が一定以上であると所轄都道府県労働局長が認定した場合に個別規則の適用を除外する、とありますが、特化則の適用除外となった場合は、特化則で定められている作業主任者の設置、作業環境測定の実施や健康診断の実施などの全ての法令要求は除外されると考えてよろしいでしょうか。
特化則の規定のうち、特殊健康診断、保護具の使用等の規定は、適用除外にはなりません。
Q39 基発0531第9号の第4 細部事項 8(2)には、「皮膚腐食性・刺激性」、「眼に対する重篤な損傷性・眼刺激性」及び「呼吸器感作性又は皮膚感作性」のいずれかで区分1に分類されているもの及び別途示すものが含まれる、とありますが、別途示すものとは何でしょうか。
「別途示すもの」の範囲については、今後通達等でお示しする予定です。
Q40 皮膚・眼刺激性、皮膚腐食性または皮膚から吸収され健康障害を引き起こしうる化学物質の取扱いについて、義務や努力義務が課せられることになりますが、「皮膚から吸収され健康障害を引き起こしうる化学物質」の定義をご教授ください。
「皮膚から吸収され健康障害を引き起こしうる化学物質」の対象になる化学物質の範囲については、今後通達等でお示しする予定です。
Q41 化学物質としては粉体(二酸化チタンの粉など)ですが、原料購入時にはディスパージョンやエマルジョンなど液状になっているものは、粉じんとしての作業環境測定はしなくてもよろしいでしょうか。
有機則や鉛則は業務の種類、特化則は製造又は取り扱う物質の種類,粉じん則は作業の種類により、作業環境測定が屋内作業場で義務づけられており、例えば、ご質問の物が特定化学物質に該当し、屋内作業場で作業する場合は作業環境測定は必要です。
Q42 リスクアセスメント対象物に係るばく露低減措置等の事業者の義務には、屋内作業場においては、ばく露濃度基準値以下にしなければならないとありますが、屋外作業場の場合はどのように考えれば良いのでしょうか。
今回設けた規定では、屋内作業場を対象に濃度基準値以下とする、という義務を課したものであり、屋外作業場については適用になりませんが、屋外作業場においてもリスクアセスメントを実施し、ばく露を最小限とすることを求めています。
Q43 衛生委員会への付議事項の追加についてお尋ねします。労働者数50人未満の事業場も、関係労働者からの意見聴取の機会を設けなければなりませんが、意見聴取の機会の開催については、必要に応じて行えばよいのでしょうか(例えば1回/年)。
労働者数50人未満の事業場における関係労働者からの意見聴取の頻度については、法令では規定されていませんので、各事業場の実態に応じてご判断いただくことになります。
Q44 リスクアセスメント対象物を製造し、又は取り扱う業務に従事する労働者のばく露状況について、記録を作成して保存することになりますが、具体的に何を記載すれば良いのか分からないため、雛形などを示していただきたいと思います。また、本年2月17日から実施された「労働安全衛生規則等の一部を改正する省令案に関する意見募集」の結果のNo.50に「改正安衛則第577条の2で定める項目を満たした上で、各事業者で作成・保存しやすい形式で保存してください」と回答が有りますが、各事業者が作成した形式が適法かどうか判断できないため、厚生労働省から例示していただくか、各団体などで作成するよう働きかけをお願い致します。
業種や事業場、作業方法によって、使い易い様式は違うと考えられますので、厚生労働省で様式を示す予定は有りません。また、改正後の安衛則第577条の2に項目が定められておりますので、この項目が満たされているものであれば適法となります。
Q45 リスクアセスメント対象物を製造し、又は取り扱う業務に従事する労働者の氏名、従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間について、1年を超えない期間ごとに1回、定期に、記録を作成し、とありますが、「労働安全衛生法第28条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定める化学物質による健康障害を防止するための指針(改正 令和2年2月7日付け健康障害を防止するための指針公示第27号)」の「6 労働者の把握について」に基づいて記録・保存を行っている場合は、既に実施済みと考えても良いでしょうか。
安衛法第28条第3項に基づく指針というのは「がん原性指針」ですが、「がん原性指針」で示した項目だけでは、今回省令で定めた項目よりも不足していますので、省令で示した事項について記録・保存する必要があります。今回の省令では、「がん原性指針」の項目に追加して、リスクアセスメントの結果等に基づき講じた措置の状況や、ばく露の状況なども記載する必要があり、これまでの「がん原性指針」の項目に、少し項目が追加されることになります。
Q46 改正後の安衛則第577条の2第10項には、関係労働者の意見を聴くための機会を設けなければならない、とあります。また、「衛生委員会の付議事項の追加」にも同様の内容もあり、両方の事項を満足するため、何をどのように意見聴取して記録に残せば良いのか、ひな形の作成や例示をお願いしたいと思います。
業種や事業場によって、意見聴取の内容や記録の仕方が違ってくると思われますので、厚生労働省で雛形等を示す予定はございません。
Q47 労働者がリスクアセスメント対象物に暴露される濃度の低減措置や、ばく露の状況などについて、労働者への意見聴取を行うことになっていますが、毎月の衛生委員会に合わせて行う必要があるのでしょうか。その場合、記録の作成・保存は、衛生委員会の議事録への記載で良いのでしょうか。そうではない場合、労働者への意見聴取は具体的にどのようなタイミングで行えばよいでしょうか。
関係労働者又はその代表が衛生委員会に参加している場合等は、安衛則第22条第11号の衛生委員会における調査審議と兼ねて行っても差し支えありません。衛生委員会の調査審議事項等については、委員会で定めるところによるとされていることから、化学物質の自律的な管理の状況をどの程度の頻度で調査審議事項とするかについては、各事業場の実態に応じてご判断いただくことになります。また、その記録については、衛生委員会の議事録への記載で結構です。
Q48 特化則(特定化学物質第2類物質、管理第2類物質、他)に関する考え方や記載方法については、今回の改正で何か変更点はあるでしょうか。
左記の特化則の対象物質の規制内容については、今回変更は有りません。
Q49 がん等の遅発性疾病の把握強化において、「同種のがんに罹患したことを把握したとき」の「把握」については、基発0531第9号の第3細部事項 4(1)エ に 本規定を根拠として、労働者本人の同意なく、本規定に関係する労働者の個人情報を収集することを求める趣旨ではなく、衛生委員会等においてこれらの把握の方法をあらかじめ定めておくこと、とありますが、個人情報に係る部分でもありますので、どのような把握の方法がよいのか、具体的に提示をお願い致します。
事業場によって、健康情報の取扱い方法は異なっていると思われますので、具体的に健康情報を、こう取り扱ってください、と提示することはできませんが、事前に労使で協議を行った上で、情報の取り扱い方法や取り扱い範囲を決めて、産業医などと相談しながら、本人の同意のもとに情報を収集することが望ましいと思われます。これまでも健康診断やストレスチェック等の健康に関する情報を、事業場内で取扱っていることがあると思いますが、これまでと同様の注意を払った上で把握していただければと思います。
Q50 基発0531第9号の 7リスクアセスメント対象物に係る事業者の義務関係(1)安衛則第577条の2第2項関係に③厚生労働省が作成したCREATE-SIMPLE等の数理モデルによる推定ばく露濃度とありますが、この「等」は何を指すのでしょうか。厚生労働省が認めた数理モデルのリストがあれば、ご教授下さい。
本日の資料の最後にCREATE-SIMPLEの他に、幾つかリスクアセスメントのツールを示してありますので、これらのツールを参考にしてください。<リスクアセスメント支援ツール
Q51 研究開発を行う施設などで、化学物質の使用量は少量であって、囲い式局所排気装置のみで化学物質を取扱う場合には、リスクアセスメントの免除などできないでしょうか。
リスクアセスメントの免除は出来ませんが、化学物質の使用量や囲い式局所排気装置などの設備対策から、ばく露が十分に低いと確認することがリスクアセスメントになります。
Q52 リスクアセスメントを実施すべき危険有害物に関する考え方や記載方法については、今回の改正で何か変更点はあるでしょうか。
リスクアセスメント対象物質は、順次追加していきますが、リスクアセスメント実施の実施時期や方法、考え方に変更は有りません。
Q53 厚生労働省の5月31日の報道発表資料ホームページ「化学物質による労働災害防止のための新たな規制について」にある「別添1概要資料」の1-3 皮膚等障害化学物質等への直接接触の防止には、「不浸透性の保護衣、保護手袋または履物等適切な保護具」という語句が出てきますが、この「不浸透性」の定義について教えて下さい。また、不浸透性の保護衣などについてJISなどの規格や基準がありましたら教えて下さい。
平成29年1月12日付で通達「基発0112第6号 化学防護手袋の選択、使用等について」が発出されており、この通達に不浸透性の定義や化学防護手袋の選択基準などが示されています。また、参考となるJIS規格は、JIS T 8116(化学防護手袋)、JIS T 8005(防護服の一般要求事項)が制定されています。
Q54 「不浸透性の保護衣」について、取り扱う物質によって適切な素材があると思いますが、混合物で複数の経皮吸収対象物質を含有している場合は、どのようなものを選択したらよいでしょうか。また、ガイドラインのようなものを作成していただけないでしょうか。
ご質問の内容については、関係団体と検討しているところです。参考になる情報がまとまりましたら、お示しします。
Q55 一般的に不浸透性の保護衣は熱がこもりやすいものです。不浸透性の保護衣の着用は、真夏の熱中症対策から逆行することになりますが、どのような対処をしたらよいでしょうか。
皮膚等の障害防止の観点からは、不浸透性の保護衣の着用が必要ですので、水分・塩分の補給や休憩などの熱中症対策を十分に講じた上で、適切に保護衣を使用して下さい。
Q56 揮発性の高い経皮吸収物質は、顔などの肌の露出部分に接触する事が考えられます。有機溶剤用マスクや保護面、ヘルメットでは暴露防止にならないと思われますが、どのように暴露防止したらよいでしょうか。通常、作業着は綿素材ですが、綿素材は揮発性の高い経皮吸収物質を透過すると考えられます。完全な対策をしようとすれば、不透過材質の作業着を着用しなければなりませんが、現実的で無いと考えます。揮発性の高い経皮吸収物質については、H28年に発行された「経皮吸収・皮膚障害防止対策」というリーフレットに沿って対応すればよいのでしょうか。
ご質問の内容につきましても、関係団体と検討を実施中です。参考になる情報がまとまりましたら、お示しします。
Q57 比較的古い工場などは夏場の気温が40℃を超える事も多々あります。保護具の重要性については理解していますが、薄着でも熱中症のリスクが高い中、保護具着用を徹底する事で熱中症のリスクが跳ね上がると考えられます。皮膚を保護する軟膏(?)のようなものを塗布することも考えましたが、短時間で汗と共に流れてしまいます。こういった環境で作業する場合、どんな暴露防止対策を講じたら良いのか、アドバイスをお願い致します。
熱中症対策を十分に講じた上で、保護衣の使用をお願いします。
Q58 雇い入れ時等の教育の拡充について、厚生労働省の5月31日の「別添1概要資料」には、危険性・有害性のある化学物質を製造し、または取り扱う全ての事業場としか記載が無いですが、該当事業場に勤務する全労働者が対象でしょうか。内勤や事務職なども教育対象になるでしょうか。
雇入れ時教育につきましては、労働者に応じて、必要な教育を実施していただくことになります。従いまして、内勤や事務職などで全く化学物質を取扱うことがない労働者については、化学物質に関係する教育の内容は、省略されても構いません。
Q59 パブコメ(No.99)に「化学物質による労働災害発生のおそれのある事業場」とは、過去1年間程度で「化学物質等による重篤な労働災害が発生、又は休業4日以上の労働災害が複数発生していること」との回答がありましたが、重篤な労働災害とは具体的にはどのような災害を示しているのでしょうか。休業日数は3日以下でも被災者に障害が残ったりする場合や複数人が被災した場合でしょうか。
「重篤な労働災害」というのは、人数や休業日数などの一律の基準は有りません。労働基準監督署長が総合的に判断して決定するものです。

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