有害物との接触
発災作業:洗浄・清掃
事故事例対策シート
不安全行動事例
1. 保護具未着用での事例
- 洗浄溶剤(MEK)の入ったピットに洗浄する部品を沈めたところ、溶剤が跳ねて右眼に飛散した。
- 洗浄・清掃事例1
2. 保護具着用でも作業着の着こなしに課題(腕まくり)があった事例
- 保護眼鏡、ゴム手袋、前掛けを着用していたが、腕まくりをした状態で、混合洗浄水(水・ブチルセロソルブ・酢酸)を用いて容器を洗浄していたところ、混合洗浄水の飛沫が顔面と腕まくりをしていた部位に付着した。
- 洗浄・清掃事例2
3. 保護具着用でも覆う部位に課題(眼鏡の隙間、保護手袋の長さ)があった事例
- 洗浄バット中で鋼板の溶剤脱脂を行っていたところ、洗浄バットの手前に設置していたマグネットに勢いよく鋼板が引き寄せられた衝撃で溶剤が飛散し、保護眼鏡の隙間から左眼に入った。
- 洗浄・清掃事例3
- 塩化メチレンの残渣処理をゴム手袋を着用して行っていたが、塩化メチレン蒸気が短いゴム手袋の隙間から入り、右手人差し指と中指が有機溶剤火傷になった。
- 洗浄・清掃事例4
- エアレスポンプ内の配管を循環洗浄するため、ホッパー内に溶剤を満たし、ポンプ稼動の電源を入れたところ、エアレスガンのジョイント部から溶剤が噴出し、保護眼鏡の隙間から眼に入った。
- 洗浄・清掃事例5
- 粉体塗料の粉砕機をエアブロー洗浄した際に、残存していた粉体ペレットが飛散し、保護眼鏡の隙間から眼に入った。
- 洗浄・清掃事例6
- 溶剤が入った洗浄槽にグレーチングを入れ、塗料カスの洗浄作業をした時、飛散した溶剤が保護眼鏡の隙間から眼に入った。
- 洗浄・清掃事例7
実際に発生した負傷例
1. 目(前眼部障害)
2. 顔、腕、手(皮膚障害)
安全対策事例
1.保護具変更による対策事例 [詳しくはこちら ]
2. 有害物との接触リスクの低減
(1) 洗浄液の低濃度化
(2) 洗浄用工具の見直しによる洗浄液の飛散低減(刷毛からスポンジへなど)
(3) 洗浄・清掃時における作業環境の見直し
1) 洗浄容器の設置向き変更による、洗浄液の飛散低減(洗浄バットを横向きから縦向きへなど)
2) 洗浄用ホース等のジョイント部の緩み確認など
(4) 作業ルール、保護具着用、服装の標準化 [詳しくはこちら ]
(5) 掲示物での注意喚起 [詳しくはこちら ]