第32回 塗料産業フォーラム’23 ※終了しました。
◇アンケートなどでいただいたご質問の回答を掲載しました。2023.12.27
- プログラム2.労働安全衛生法の新たな化学物質規制について
講師:厚生労働省 吉見様 - Q2-1.リスクアセスメント対象物質を含む自社製品(溶剤系塗料)を 弊社営業社員が現場立会いなどで少し触ったりその場にいるケースがあるのですが そのような場合も事前にリスクアセスメントの実施が必要になるのでしょうか?
- リスクアセスメント対象物の容器包装を開封せず倉庫等で保管したり営業窓口で販売するだけの場合は、対象物の取扱いには該当しないため、リスクアセスメント実施義務はありませんが、リスクアセスメント対象物を小分けにしたり、容器を開けて作業を行う等、労働者がばく露する可能性がある場合は、取扱いに該当するため、リスクアセスメントが必要です。
- なお、取扱いに当たるか否かについて、個別のケースについては所轄の労働基準監督署にご相談ください。
- Q2-2. テキストp14の24コマのフローチャートにおいて、中央下段の
「リスクは低減したが、継続的なばく露監視が必要」とありますが、どういう意味ですか。
リスクが低減したら、YESではありませんか。教えてください。 - 当該技術上の指針では、ばく露が濃度基準値以下でありリスクが低減した場合でも、労働者の呼吸域における物質の濃度(=呼吸用保護具無しの状態での濃度)が濃度基準値を超える作業場は少なくとも6月に1回確認測定を実施すること、労働者の呼吸域における物質の濃度が濃度基準値の2分の1程度を上回る作業場は一定の頻度で確認測定を実施することが望ましいこと、等と規定されており、このように継続的にばく露の監視をすること指しています。
- プログラム3.カーボンニュートラル建築に向けた当社の取り組みと塗装工事に対する期待
講師:竹中工務店 長谷川様 - Q3-1. 木造向け耐火塗料は何℃まで耐えられますか?
- 今回ご紹介した塗料は、耐火塗料ではなく、木材難燃化塗料です。コーンカロリーメータという試験装置で、10分間の加熱で、8MJ以下の発熱量という基準をクリアしております。詳細は、防火材料試験の評価方法をご参照ください。
- Q3-2. コンクリートを取り扱う際の安全衛生上の注意点を教えてください。
- コンクリート打設時の注意点として、コンクリートを打設する際にはコンクリートが硬化前で流動性を持つこと、コンクリートがアルカリ性であることから、直接手で触れないとか、目に入らないようにすることが必要です。
- Q3-3. 予稿集に記載されなかった資料は、後で配布されるのでしょうか?
- 配布はございません。ただし、COT-Lab大手町の件も、燃エンウッドの件も、弊社(株式会社竹中工務店)のHPに記載がありますので、そちらをご確認ください。また、総務省のHPに社会課題に関する記載があります。
- プログラム4.当社の考えるカーボンニュートラルと粉体塗装機開発の取り組み
講師:旭サナック株式会社 洞戸様 - Q4-1.粉体塗装を行う際、粉体の静電気爆発の危険性はありませんか。また防止するにはどうしていますか。
- 粉体塗装では粉塵爆発のリスクがあります。 粉塵爆発は着火源、粉塵濃度、酸素の3つの条件がそろうことで発生しますので、確実な接地と飛散した粉体塗料の粉塵濃度が上がらないようなブース/回収機/流動層などの設計が重要となります。
- また塗装ガンに関しては、防爆規格に準拠して最小着火エネルギーを下回るよう設計をしており、着火源にならない構造となっています。
- Q4-2.「粉体塗料・溶剤塗料のメリット・デメリット」に関するシートで、色替えの容易さ・難しさに関する記述がございませんでした。別の頁では「高速色替えブース」という記述もあり、小職の不勉強で教えて頂きたいのですが、この高速色替えブースのシステムでは、従来の、例えば溶剤型でのカラーチェンジシステムや、水性でのカートリッジ方式などの色替えに比較してその色替えに掛る時間は既に比較可能なレベルに到達しているレベルのものなのでしょうか?
- 当社の高速色替えブースは、粉体塗料が付着しにくい特殊樹脂に、空気層を挟み込む二重パネルの採用や、形状の工夫により、清掃性を向上させています。さらに、粉溜まりを低減したダクト、塗装ガンやブース床を圧縮エアで自動洗浄機能も付与されており、色替時間は従来型より大幅に低減(1/2以下)されています。
- しかしながら、色替清掃には最低でも10分程度の時間を要するため、現状はカラーチェンジシステムやカートリッジ方式を比較すると時間がかかります。 色替時間短縮のご要求は今後も増えていくと認識していますので、引き続きご要望を叶える商品開発を進めてまいります。
- Q4-3.粉体の場合は回収再使用が前提になるものと考えますが、その際の色交じりなどのレベルは如何ほどのものなのでしょうか?
- 色混じりは清掃時間に比例するため、実際の生産現場で完全にゼロにするのは難しいかもしれません。生産性優先のため、色替時間があまりとれない場合は、生産を同系色にするなど工夫されているユーザー様もおられます。
- Q4-4.回収粉の利用に関し、今後微粉カットの方向での開発について言及されていました。微粉を混入させない方向性と理解しましたが、それはそれとして、微粉サイズを感知して例えば印加電圧の制御か何かで微粉をも再利用する方向にはしないのは、どのような技術的ハードルが存在するとお考えなのでしょうか?
- 塗装機の観点から言うと、微粉は軽いため静電気力より搬送エアによる吹き飛ばすエネルギーが勝ってしまうことと、表面積が小さくそもそも帯電しにくく静電気力自体も弱いため被塗物に付着しないと考えております。
- 微粉を付着させる技術(例えば、搬送エア量の低減や微粉の帯電効率向上等)は、今後研究を進めてまいります。
- プログラム5.鋼鉄道橋の長寿命化に向けた塗装に関するメンテナンス技術
講師:鉄道総合技術研究所 坂本様 - Q5-1.「おわりに」の今後の展望に、レーザによる手法がありますが、それの課題は何がありますか。
-
レーザによる素地調整の課題として、以下の項目を考えています。
・厚い劣化塗膜やさびに対する施工速度が遅い点
・処理に長時間要する箇所における鋼材の熱影響
・コスト 上記を鑑みると、現時点では他工法との併用が望ましいと考えます。その際、施工性やコストといった観点からの他工法との最適な組み合わせ方を検討していくことも、レーザーによる手法の課題と考えています。
◇ご質問の回答は以上です◇
塗料産業フォーラムのご案内
今年度の塗料産業フォーラムは、厚労省から最新の法改正に関する説明、ゲスト講師より、カーボンニュートラル建築への取り組み、新塗装装置、鋼鉄道橋の長寿命化について、ご講演いただきます。
今年もWEBセミナー方式で開催いたしますので、多数の皆様のご参加をお待ちしております。
開催概要
日時 |
2023年12月15日(金)13:00 ~16:40 東京塗料会館より配信 2023年12月18日(月)09:00 ~17:00 録画配信(オンデマンド) |
参加費 |
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お申込み締切り |
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講演内容
時 間 | 講演詳細(講師敬称略) |
13:00 〜13:05 |
事務局連絡 |
13:05 ~13:10 |
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13:10 ~13:55 |
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14:00 ~14:45 |
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14:45 ~15:00 |
【15分休憩】 |
15:00 〜15:45 |
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15:50 〜16:35 |
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16:35 〜16:40 |
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※内容変更があった場合はこのページで告知いたします。
・資料(予稿集)のみご希望の方は、お問い合わせ下さい。
開催要領とお申し込み方法
1. 参加費 |
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2.お申込み締切日 | 2023年11月30日(木) ※締切り日以降もお申込みいただけますが、当日までに予稿集がお手元に届かないことをご了解下さい。 |
3.お申込み方法 |
お申込みの受付は終了しました。 |
利用システム |
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受講方法 |
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お問い合わせ
- (一社) 日本塗料工業会内 「塗料産業フォーラム」事務局
- 〒150-0013
- 東京都渋谷区恵比寿3-12-8 東京塗料会館1F
- TEL:03-3443-2011 Fax:03-3443-3599
- E-mail: