塗料製造におけるLCA(ライフサイクルアセスメント)算定マニュアル

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各塗料製造メーカーが自社塗料のLCA算定をする場合に、過去の20品目の塗料のLCA算定データを参考にするか、あらたに自社塗料製造工程におけるLCA算定を実施しなければならず、塗料需要家からの要求にすぐに応えられない状況である。しかし、昨今、地球温暖化が重要課題となっている中、塗料においても、環境影響としてLCAが求められてきており、避けては通れない状況に来ていると認識している。

そのため、塗料業界としてLCA算定のためのガイドラインを策定し、標準的な製品フロー、インベントリ分析の流れやカットオフ基準に統一基準を設けることにより、各塗料製造メーカーが、自社製品のLCA算定において、塗料工業会の統一基準に則って、簡単に取組めるようにした。

マニュアル作成にあたっては、JEMAI((一社)産業環境管理協会)環境ラベルプログラム(カーボンフットプリントコミュニケーションプログラム:CFPプログラム)に則ることとし、また、初心者でも簡単に自社製造塗料が算定できるように、(一社)産業環境管理協会のLCA算定ソフト「MiLCA」を使用することを前提に策定した。

これにより、需要家からのLCAデータの早急な要求に応えられようになるが、更には、これを機に、自社製造における詳細なLCA算定に積極的に取組むことも期待する。それにより、自社塗料における環境負荷低減、更には地球規模の環境保全への貢献もアピールでき、自社の企業価値向上にも繋がると考える。

また、本マニュアルでは、塗料出荷後の塗装などの使用に関わる範囲は除外としている。理由として、塗装に関わる分野が多岐に亘り、塗装の方法や炭酸ガスの排出条件も塗装現場により大きく変わるためである。したがって、塗装におけるLCA算定においては、其々の塗装現場条件を把握して、塗料ユーザーと協力して進めていただきたい。

発行: 2020年3月
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