巻き込まれ事故:回転体への巻き込まれ
不安全設備:コンベア
事故事例対策シート
不安全行動事例 ~ 定常作業中に非定常の現象が発生
1. コンベアの異常停止により発生
- 自動倉庫内のコンベア異常停止に伴う復旧作業後において、コンベアスイッチの切り替え(自動→手動)を忘れ、再び自動倉庫内に入る際に主電源を切断しなかったため、コンベアスイッチを切り替えた後に移動してきた自動搬送機に両足を挟まれた。
- コンベア事例1
- ラボ自動塗装機による塗装作業時にコンベアが異常停止し、復旧作業をしようとしてチェーンを引っ張った際にコンベアが動き出し、指が挟まれた。
- コンベア事例2
実際に発生した負傷例
1. 切傷
2.挫傷
機械的安全対策事例 [詳しくはこちら ]
1. 巻きこまれ防止の基本対策
- (1) カバーの設置
- ・チェーン駆動部に巻き込まれ防止カバーを設置
- (2) フリーローラーの設置
- ・コンベアに直接接触しない様にフリーローラーを設置
- (3) 進入防止柵、囲いの設置
- ・自動化機器可動範囲の明確化と作業者の進入・接触防止
- (4) 安全装置(安全プラグ、リミットスイッチ)の設置
- ・自動化機器可動範囲への立入や触れる必要のある作業時の対策(清掃・点検・復旧作業など)
- (5) 操作スイッチを設備稼働範囲外に設置
- ・一部操作スイッチが自動化機器可動範囲に設置されていたものを可動範囲外に移設
2. 巻きこまれ時の緊急対応策
- (1) 非常停止・緊急停止ボタンの活用
- ・被害程度の軽減
行動教育事例 [詳しくはこちら ]
1. 作業標準の作成
・曖昧な基準やルールを明確にする。
2. 使用・新入許可者認定制度の導入
・特に危険な設備や作業について、必要な力量とその習得を保証する。
使用上のチェックポイント
1. 非定常時は主電源をオフにする
・故障や稼働停止による復旧作業など非定常作業を行う際は、必ずコンベアの主電源スイッチをオフにする。
2. 作業標準書の確認
・非定常作業を行う際は、安全上の問題点を認識するためにも作業標準を確認する。
3. 安全装置を無効化しない、させない。
・作業をしやすくするためにカバーを外したり、安全装置を機能させないようにしないこと。
4. 安全装置の定期点検
・安全装置が機能していることを定期的に確認すること。
5. 異常は「止めて、呼んで、待つ。」
・自分で判断しないで、設備知識、経験を持つ、上司などに連絡・相談すること。