起因物:脚立・はしごなど ~墜落、転落事故~
事故事例対策シート
不安全行動事例
1. 脚立・はしごの足が滑って墜落・転落
- 脚立を棚に掛けて上り、下りるときに脚立の足が滑り転落した。
- 脚立・はしご事例1
- 監視カメラを設置しようとして脚立を壁に立て掛け、上った時に脚立の足が滑り転落した。
- 脚立・はしご事例2
- 脚立を上る途中、脚立の足が滑ったため、自ら飛び降りて捻挫した。
- 脚立・はしご事例3
- はしごを上っているときに、はしごの足が滑ってずれて転落した。
- 脚立・はしご事例4
2. 脚立等の上でバランスを崩して墜落・転落
- タンクの底弁を開けようとして、脚立の天板に乗って力を入れて揺すっていたところ、バランスを崩して転落した。
- 脚立・はしご事例5
- 架台に乗ってコンテナの洗浄作業を終了した後、降りる際バランスを崩し転落した。
- 脚立・はしご事例6
3. 脚立等の上で足を滑らせ墜落・転落
- 屋上のタラップを下りる途中で足が滑り、タラップを持つ右手を踏ん張ったため、じん帯を損傷した。
- 脚立・はしご事例7
- 脚立の天板に乗って粉じんダクトに堆積した粉をエアーブローで払い落とす作業をしているとき、足を踏み外して転落した。
- 脚立・はしご事例8
実際に発生した負傷例
1. 骨折
2. 捻挫
3. 切創・打撲・じん帯損傷
脳しんとう
機械的安全対策事例 [詳しくはこちら
]
1. 手すり付き踏み台の使用
2. 墜落制止用器具の着用
3. 昇降しないで操作できる設備の導入
行動教育事例 [詳しくはこちら
]
1. 脚立やはしごの特性や高所作業の危険性を認識させる。
2. 墜落制止用器具の特別教育
・フルハーネス型墜落制止用器具を使用する場合に必要な特別教育を受講させる。
3. 注意喚起の表示
・危険作業と認識させ安全意識を持って作業させる。
作業環境管理事例
1. 非定常作業許可申請制度の導入
・脚立作業は原則禁止とし、やむを得ない場合は非定常作業許可申請を行い作業させる。
使用上のチェックポイント
1. 1人で作業しない
脚立やはしごを使用する作業は必ず複数人で実施し、昇降者以外の人は脚立の保持や昇降者の作業のフォローを行なうなど、昇降者が安心して安全に作業できるようにする。
2. 脚立・はしごの足に滑り防止策を講ずる
当該事故の大半が「脚立の足が滑って作業者が転落する」という事故形態なので、脚立やはしごの足と床の接地面に滑り防止の対策を講ずることが重要である。